介護老人保健施設とは何ですか?

病状の安定した患者に看護や介護などを提供します。


老人保健施設(老健)とも呼ばれる介護老人保健施設は、入院の必要がなく病状が安定した要介護者に対して、医療や看護やリハビリテーション、入浴・食事・排泄といった介護を提供する施設です。

介護老人福祉施設と病院との中間的存在である介護老人保健施設は、主に寝たきり老人や認知症患者などを受け入れています。

入所期間が比較的短い介護老人保健施設では、多床室から個室、従来型からユニット型への切り替えがゆっくりです。

また、介護療養型医療施設の転換の受け皿として 2008 年度に誕生した介護療養型老人保健施設(新型老健)は、23年度末には、 基本的に介護医療院に移行することになっています。

3か月ごとに退所あるいは入所継続の判定が行われます。


介護老人保健施設への入所の可否は、施設スタッフや医師、行政担当者などで構成される委員会が、要介護度介護の必要性介護者の状況待機期間資産や収入額などから総合的に判断します。

また、介護老人保健施設でのサービスはあくまでも在宅復帰を目的としたケアであるため、介護老人福祉施設のように終身制ではなく、入所期間である3か月ごとに退所あるいは入所継続の判定が行われ、検討会議で退所可能であると判断された場合には退所しなくてはなりません。

一方で、平均在所日数が1年弱と短いため、入居率は高いものの、入所基準を満たしていれば、一般に3か月-半年程度で入所可能なケースが多いようです(複数施設への申込可)。

介護老人保健施設の制度改正と報酬改定

2024年度の制度改正では、介護老人保健施設について「所定疾患施設療養費の算定要件の見直し」「協力医療機関との連携体制の構築」「一体的計画書の様式と訪問リハビリのみなし指定の見直し」「定期的な口腔衛生状態・口腔機能の評価の義務化」「科学的介護推進体制加算の算定要件の見直し」「排せつ支援加算と褥瘡マネジメント加算の算定要件の見直し」「見守り機器導入時の人員配置基準の見直し」が図られました。

また、2024年の報酬改定では、介護老人保健施設について「協力医療機関連携加算の新設」「退所時情報提供加算の退所時情報提供加算への変更」「初期加算の見直し」「ターミナルケア加算の見直し」「高齢者施設等感染対策向上加算の新設」「新興感染症等施設療養費の新設」「認知症チームケア推進加算の新設」「認知症短期集中リハビリテーション実施加算(I)の新設」「短期集中リハビリテーション実施加算(I)の新設」「リハビリテーションマネジメント計画書情報加算の見直し」「退所時栄養情報連携加算の新設」「在宅復帰・在宅療養支援機能加算と基本報酬の見直し」「かかりつけ医連携薬剤調整加算の見直し」「生産性向上推進体制加算の新設」「新たな室料負担の導入」「基準費用額(居住費)と補足給付の見直し」が図られています。

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